3/05/2015

Scope


根底に流れているポリシーや手段の設計に、自分の考えと相違があった
としても、現状をなんとかしよう、なにかを創造しよう、と前向きに、
もがいている人はほぼ手放しで尊敬に値する。その仕事に切れ目なし多
量のエナジーをつぎ込んでいる場合は、さらに深い尊敬を思ふ。

外から日本をえらそーに俯瞰すると、外交は特に気になるところだが、
現日本国政府の手腕はかなりのものであり、例えばメディアにはさほど
出てこなかったが、ハーグ条約なんぞは先進国が20年も前に一斉に加
盟していたもので、あちこちから指差されていたが、現政府になってか
なりすばやく日本国が仲間入りとなった。この条約のよしあしはここで
触れぬが、外交はビジネス、きったはったの世界であり、ハーグはなん
とかしたのだから、TPPのここだけはなんとかしてちょうだいヨ、など
という実に人間臭いものであり、決してゼロかイチかのデジタル的な世
界ではないことは歴史が証明している。吉村昭さんの小説だったかな、
日露戦争処理にあたった小村寿太郎・外相@ポーツマスと、そのバック
オフィス@日本の奮闘と、対するロシア側大使ウィッテとそのバックの
駆け引きは実に実にすごい。この人間臭がもうもうとするあたりが、外
交という面倒な場から急激に消えることは、さほど近い将来には起こら
ないだろうと予想する。各国の外交歴史を学んでごくりと吟味し、その
結果己の確たる外交ポリシーを持っている日本の政治家というは、そう
そう多く無いように感じる。このあたり、現政権をかなり respect す
る次第である。

数日前ビデオでみたが、予算委員会で野党からIS人質殺害事件で質問が
出る。予算委員会で全く予算と関係ない話がでるのは、上のとおりアナ
ログの世界であり慣例でもあるのでまあ目をつぶるが、しかし、IS人質
殺害事件は国会で取り上げる事象か。国会議員、というかそれ以前にオ
トナのひとりとして、パブリックな場で大声を出して動議・議論すべき
事象では無い。

国(政府・国会・裁判所、順不同)が、国民の安全を大きな活動目的の
ひとつとする、はあたりまえであり、どちらさまの国々もそれをうたう。
現世での安全確保には武力が必須であるから、そのScope(カネ)という
限度がついてまわる。現日本国の場合はさらに、風変わりな憲法による
精神的限度もあり、地球儀上に物理的な線を引いて、その線の内側で極
力国民の安全確保するよ、という条件が他先進国に比べて、かなりつく。
この線の囲みを超えて国民の安全を確保するには永い時間がかかること
がらであり、国会議員なのであれば(特に武力(=カネ)に消極的な議
員は)、左様な状況は百も承知でなければならぬ。

上の事件は、己の好みで線の外に渡航され、場所柄、かなりの確立で発
生すべく発生したものである。是非もなし、が最期のお気持ちではない
だろうか。たまたま僕は己の好みで英国に移動して20年有余、まああ
りあえないが仮にどこぞのパブばったり会ったミリバンドさんと飲んだ
あげく政論大喧嘩になって殴り殺されたとしても、日本国政府を恨む、
というような発想はありえず、このような小事は国会で取り上げてはい
けない。

あすの国家の予算をなんとか決着するという大事な委員会であえて取り
上げ、いかようにして政府は本件を解決せしめなかったのか、のような
動議するは、国という単位の存在意義を一度でも真剣に考えたことがあ
るのかいな、と思わざるを得ず。

ひとつ、左様な事件を国会で取りあげてはならぬ。それを戦術目的とし
ている者の思う壺にはまってはいけない。

ひとつ、そんなヒマがあるなら1日でも早くバジェット決着し、切れ目
なし多量のエナジーをつぎ込んで明日への仕事している有用な人達と、
その事業に早急にアサインすべし。

ひとつ、国会での質問には政策の目的・戦略があらねばならぬ。ないの
であれば、だまっておるべし。政局に使用すべからず・・・というのは
むつかしかろが、、、特に個の生死という重いものがからむ事象は、き
ちんとした、高貴な扱いをすべし。即ち、みなが黙って、事象を悲しみ、
同時にその後のことを、静かにそして大胆に考えること。

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