9/06/2014

Value Added Tax


消費税のおなはし。

概して英国は保守的な国であると思われているのではないだろうか。僕
は実にそう思っている。ただし、この場合の保守という単語定義に一つ、
歴史の事実に大いに恐れつつ、しかし Change を恐れず、必要な施策は即
座に断行せねばならぬ、という一句を入れねば理解できぬともおもう。

思うどころか、しばし過酷である。英国現政権はキャメロン首相率いる
保守党、その名も Conservativesであり、どういう組織なのか大変分か
りやすい政党、総選挙で勝ったのが2011年夏だったと思う。前労働党
政権下では、不況を見ながら 2009年にはVAT(日本の消費税に限りなく近
い税)を15%へ一度低減、その一年後の 2010年には17.5%へ戻す。キャメ
ロン氏は総選挙勝利の数ヶ月後2の012年1月4日、これを現在の20%へ増加
した。 VATの変化には割りと慣れている欧州ビジネス界も、これほどサー
カスのように動くVATはいささかウンザリしておったことであろう。

多くは省略するが、例えば長期保守契約が存在し、前払いや後払いの期
間が長く、VATの変更日を跨ぐような場合、VATが変わると、2種類の異
なったVATレートにより請求書を2枚発行せねばならない。これは、経理
システムがしっかりしていれば、どうってことはない処理なのだが、やっ
かいなのは、高いほうのVATを払うと会社が損するはずだ、と大いなる勘
違いをしている経営者が信じられぬほど沢山おられ、請求書の再発行を
求めてくることである。これを一から説明するにはあまりに時間がかか
り、理解してもらえないことが多いのがVATのやっかいさであり、更にト
ランザクションが国を跨ぐと実に複雑怪奇なものとなるので、全世界的
にVATという税制は、いずれ、数10年後には無くなるのではないかと考
えている。もしくは、米国で採っているような、Sales Tax の方が、万
人には分かりやすいだろう。

日本では野田政権でようやく漕ぎ付いた消費税増税は、翌年8%へ増加
(実施済み)、更に2015年に10%ということだが、どちらも”様子を見て”
という条件が付いているそうである。1年も2年も先に実施するいう法
案というのもどうにも分かりにくいが、さらに将来時点での条件が付い
ているとは、いったいどういう意味を持つものか、と疑問に思うが、日
本の政界では、こうした判断と施行は大変難しいのであろうなあ。ビジ
ネスの世界に身を置く僕には、なんだかとんと分からぬ、即ち私企業で
は多分ありえないbill である。

ちなみに、英国のVATは政府が決定権限を持っており、国会を通す必要が
無い。だから施策が速い。そうでもない日本では、野田さんは歴史に名を
残したと言える。

0 件のコメント:

コメントを投稿