6/01/2017

海外で日本のTV番組を視聴する (前編)

英国に移住して四半世紀が経過したが、10年程前に日本人女性が家族
に加わり、即ちワイフだが、日本のTV番組を観たいという。以下は、海
外で日本のTV番組を視聴するための仕掛けを、備忘かねて徒然と。

[第1世代]
当時(2007)、ロンドンに録ラクという製品を販売している日系会社が
あり、これを導入した。かなり優れモノだった。ファイル転送タイプ
であり、予約した番組が日本の親機のHDに収まると、拙宅にある子機
がインターネット経由でダウンロードし、そのHDに収めるという仕掛
けである。

ちなみのこの当時、ロンドン側で一般家庭が契約できるインターネッ
トのスピードは最大 10Mbps 程度。1時間モノの番組をダウンロード
するのに、1時間程要していた。

契約は、日本で製造会社が提供する賃貸場所に私が購買した親機を設置
し、賃貸料を払う、のような形態であり、NHK受信料もきちんと支払い
、この会社は法に対してあらゆる準備していたと今でも感心しているが
、なんとその後、裁判で負けてしまうのである。これにて、録ラクとは
オサラバとなる。

[第2世代]
こうして代替システムを探すことになったが、上の裁判に嫌気し、第
3者による親機設置場所を賃貸というタイプは除外した。

TV Server 2 という少々マニアックな製品を最終的に選んだ。親機は、
函館にある実家に設置となる。Epson のPC で、これにキャプチャーデ
バイス経由でチューナーを2台接続、これをコントロールする赤外線
デバイス2個。TV Server 2 のサーバー側アプリが、これらをうまく
処理し、予約した番組を親機のHDに、.wmv形式で格納してくれる。子
機(クライアント)側は、DELL の Zinoで定期的に親機からファイル
をダウンロード、という仕掛け。

このシステムも、かなりの優れもので、基本的にはファイル転送にて
使用していたが、親機はストリーム送出も可能、リアルタイムでも日
本のTV番組を視聴できる。

親機を実家に置く、という初めての仕掛けとなったが、色々と問題は
発生する。

- 第一世代のシステムと違って、親機側に技術者が居ない。実家には
後期高齢者の両親が住んでいたが、さいわい親父がPC好きで、現場で
なければできない大体の保守作業は実施してくれていた。ここはかな
りのネックとなる。

- 実家の電力契約が13Aしかなく、よくブレーカーが落ちる。場合に
よっては親機PCがくたばってしまうこともある。

- システムが対応しているキャプチャーデバイスの寿命が短い。2本
使っているが、毎年1本は新品に交換せねばならない。

上に出来る限りリモートで対応するため、様々な仕掛けを導入、結構
な出費となった。

[第3世代]
第2世代は3年程使用し、かなり安定度が怪しくなってきた。その頃
TV Server 2 の販売会社では HP Z シリーズのサーバー機 (Windows
2008 R2) を取扱うようになっており、Windows とは独立で、iLO とい
う機能で、電源の On / Off や、Windows 立上がり以前のスクリーン
をリモートで確認・操作できる。早速導入。アプリ自体は、以前と全
く同じ TV Server 2。CPUの性能も向上し、安定度が増したが、キャプ
チャーデバイスの寿命は無論同じであり、年に1度は交換が必要であ
ること、変わりなし。

その後、このサーバーは夏になるとハンディ掃除機のような騒音(ファ
ン音)を出すことが判明。北海道の普通の家には、冷房は普及してお
らず、夏はしばしば東京の一般家庭よりも室内温度が高いのである。サー
バーは必死でファンの回転数を上げ、自沈せぬよう奮闘する。いやはや。
前述したように、電力は13A契約しかなく、エアコン導入は不可能。
アンペア数を増やそうと電力会社に問い合わせたところ、実家または
周辺の何らかのインフラが古すぎて、増やすことができぬらしい。
残念ながらここは今も我慢してもらっている。

その後、親父が昇天となり、実家で機械を触れるものがいなくなった。
前述したが、ここはかなりネックである。リサーチすると、函館市内
にPC出張修理会社が何件かある。アイメックスという会社に電話して
みたところ、感じ良く、対応も実に速く、今でも年に何度か(何度か
は問題が発生するということ)大変お世話になっている。

ここから第4世代の話になる。第3世代廃止の最大理由は、販売会社
がハードウェア(サーバー、キャプチャーデバイス等)の販売、サポー
トを打ち切ったからだが、夏のハンディー掃除機騒音が、あまりに気
の毒だというワイフの意見も影響した。たまにはワイフの話も聞くのである。

[第4世代]
第4世代は、まだ出来ていない。今夏これからの一大プロジェクトな
のであるが、大体の方針は決定している。記憶力が低下しており自己
のメモを兼ね、今後別途、詳細記録しておこうと思う。

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