6/07/2011

Cheap Hotels in Tokyo

もっと高級なホテルに泊まらないのが悪いということであろうが、貧乏
会社の出張に一泊何万円も払えるはずもなし。1万円程度の東京のホテ
ルはチェックインの相場が午後3時。2時間前に行っても、荷物を預か
ってくれるだけで、預かるのに300円だったか取るところもある。僕
の東京行フライトは、午前9時とか10時に成田に着いちゃうから、で
きれば昼前後に都内でチェックインしてスーツケースを整理し、シャワー
でも浴びてすっきりし、いざオフィスへ、としたいところだけれど、こ
れが許されない。欧州でも他のアジアの安ホテルでも、あまり経験しな
いことである。ことさらサービス品質世界一の日本では、なんとかなら
なぬものかなあと思う。さほどにコストのかかるサービスでも無いよう
に思うのだが。
荷物預かりに300円取った安ホテルでは、部屋にはトイレだけがあり、
入浴・シャワーは地下の大浴場で、という設備であった。場所が良く、
外国人客が結構宿泊していたことがあった。大浴場から上がろうとする
と、下着をつけたまま入ってきた人がおり、おもわず脱衣所まで戻って
もらい、この難解であるかもしれない日本式を説明し、納得してもらっ
た。聞けば大学教授で、日本での学会に来ているとのことだった。なん
だか大変気の毒に思った。
東京にある当社の本社が新富町に移転し、先週の出張で初めて訪れた。
この界隈は面白い。人通りがまばらで意外であるが、銀座のすぐ隣に位
置する街であり、ぽつぽつと和服を着た女の人が歩いている。東京駅に
行くのがちょいと不便だが、有楽町線、日比谷線に乗れる。少々歩くが
蕎麦屋も見つけた。なかなか気に入っている。オフィスのすぐそばには
ホテルがあり便利だ。こちらも例にもれずチェックインは3時。3時3
分にチェックインし、喫煙室を頼んでドアを開けたら、ひゃあ、ものす
ごいヤニの匂であった。このヘビースモーカーが後ずさる程の匂いであ
る。空調が古いのであろうか、次回は別のホテルを探してみよう。無論、
禁煙してそれなりの部屋を取ればベストであることはわかっているのだ
が。
英国に戻ってその週末に、1年ぶりでテニスした。呼吸がきちんとでき
ず足がもつれるであろうことはすでに分かっていたが、噴出す汗が妙に
ヤニ臭いのには驚いた。さてさて、50回目の誕生日も目前、なにか決
心すべしや。

3/26/2011

Risk Management

リスク・トリートメント(潜在危機への対処):
これは、ある組織が継続的活動を願う際に、多かれ少なかれ、または
意識的にも無意識的にも、避けて通れないものである。例えば企業を
例にとると、社員を採用する際には履歴書を提出させ、さらに面接を
行うであろう。当たり前すぎる話であるが、必要とする職能を持たな
いとか、悪意を持った社員や、他社からのスパイ侵入を防止する等と
いうようなリスクの回避行為のひとつである。
当社にもさまざまなリスク・トリートメント・プランが存在する。上
のような常識的なものや、複数の取締役が同じ飛行機で飛ぶことを禁
止するとか、課長さん達が常に最新の緊急連絡網表を保持している等
々、考えられる限りのリスクを想像し、これらに対するリスク発生の
頻度を予想し、リスクが現実の事象となった際にどう検知できるか、
その際の被害を最小に抑えるためにどうするか、などの計画を立て、
保守し、継続し、必要があれば改良する。
もう一つ例をあげよう。当社では重要な情報データは、物理的に離れ
ている3箇所に分散して保存する、というポリシーを持っており、か
つ実施している。では、3箇所同時に重大な事態が発生し、すべてが
破壊されたらどうするか。
オシマイである。
企業のマネジメントが自己のオシマイをどこかで許容せざるを得ない
事を、ISOという国際的な品質管理標準の用語では、リスクのアクセ
プタンス(こらあもう、しゃあねえーなあ、ということ)と呼ぶ。リ
スク・トリートメントは、だいたい全て、金のかかる話である。企業
は無尽蔵の金を持つはずも無く、どこかで線を引いて、その線を超え
る事象が発生した際には、オシマイ、になるであろうことを予め予想
し、その諦めの一線以下に関しては、あらかじめ、金を使って様々な
具体的対処(これを、コントロールと呼ぶ)を行う。無論、オシマイ
にはなりたくないから、利益が得られれば、さらに金をかけてでも、
一線を高くあげることもあろうし、知恵を絞ってあまり金のかからぬ
有用なコントロールを開発することもあろう。しかし、一線を越えた
事象が起きた場合には、オシマイになることをアクセプトするしか無
いのである。
(ちなみに、こうした有事の際に、可能な限り早くオシマイが近づい
て来たことを検知し、最低線の事業継続を計画したり、素早い会社の
売却等を含めて、ステークホルダーに対して最良と思われる処理を行
うこと予め設計しておくことは Business Continuity Management と
呼ばれ、ISO25999という世界的標準がある。これはまた別の機会に)
以上、企業を例に取ったが、国家・地方自治体・学校・家庭などにも、
あてはまらない理由はない。そして、超国家的とも言える事象が日本
で発生し、その後も危機が継続している。合掌。

10/30/2010

To be perfect is to change often

///
自民党は9日、新役員の主要人事を正式に決めた。幹事長に石原伸晃
組織運動本部長が就くなど50歳代が党三役ポストを占め、世代交代を
印象づけた。ただ、党内には経験不足から国会や政局対応を不安視す
る声がある。
///
50代のおとな相手に経験不足とは苦笑だが、仮にそれがあったとし
ても、良き方向に作用しないはずがない。英国の首相は43歳、連立
相手の党首も43歳。オバマ大統領就任時は48歳。最近決定した英
国労働党の党首は40歳。日本の政党は本当に人材が払底しているの
だろうか。年齢による線引きを外してみたら、まだ望みはあるのでは
ないだろうか。高校生の体育部みないな年次による絶対性を取り払っ
てみてはどうだろうか。
自民党のオエラさま、中途半端はもうやめて、どうかダイナミックに
党首と幹部の若返りを。何かが変わるかもしれないという期待が醸成
でき、選挙戦術としての効果も高いはずです。

さて、所変わって英国では、今夏、下院選挙戦の結果となった連立政
権が、国の支出を10兆円減らそうと鼻息荒く進めている。その手段
については無論反対意見が多々出ているが、この説得にキャメロン首
相をはじめ現内閣が全力を挙げて戦っている熱意が、僕のような在英
外国人にも伝わってくる。
なぜ10兆円減らさなければならないのかという本質は、国民にもわ
かりやすい。オズボーン大蔵相のスローガンは
"hard road to a better Britain"
分かりやすい目的を分かりやすい言葉で何度も伝える。Britain とい
う単語が聞こえると、自然にピクッと反応してしまう愛国心の強い国
民である。それをbetterにするのなら、まあ暫く我慢すんべえか、と
単純にはいかないかもしれぬが、平たく言えばそういうことで国民の
総意を国家支出緊縮へ向かわせている。
総選挙は5月だったが、はや来年1月4日よりVAT (付加価値税)が、
2.5%増加し 20.0%となる。当社でもその準備を始めたが、いやはやこ
のスピード感。
政局が安定、即ち下院選挙は今後5年間は無いという状況であるから
こそ可能な、ダイナミックな施策をスピード感を持って出せるのであ
り、政治とは本来こういうカタチでなければ、まともに進められたも
のではないであろう。
はてはて。こうしたダイナミズムからは程遠い我らが日本政治の通常
化への第一歩は、やはり思い切った若返りしかないのではないか。
To improve is to change; to be perfect is to change often (Winston Churchill)
急いで perfect にやらなければ、もう取り返しがつかない時期にき
ているのではないか。

10/26/2010

Deflation

日本の携帯電話の進化・発達を見ていると、実に昔のパソコンのそれ
と一致するところがあると常々思うていたが。こたびは、これをまと
めてみよう。
以下は、70年、80年代に見られたPC・パソコン市場の遷移だが、
- 米国・欧州でその普及がまず始まる。
- 国際的なdefact が2、3出来上がる。乱暴に言ってしまえば、IBM
PC系(オープン系)と、今をときめくAppleの Mac 系(クローズ系)。
- 国内では、日本語という面倒な課題がつきまとうが、海外の
manufacture は日本というまだ小さな市場はとりあえず無視。国内
メーカーがこれに飛びつき、国内向けに独自路線のハードウェアや
ソフトウェアを開発し、国内で大きく普及し高利益をあげる。東京
で僕がPCを仕事で使うようになったころは、PC9801 などで代表
されるNECハードウェアの独壇場であった。

- 無論、こうしたハードウェアは、欧米で売れる要素をあまりにも持っ
ていない。こうして、国内のパソコン市場は世界的に見ると今どき
でいうとガラパゴス状態となる。
- そうこうしているうちに、国際的な defact 機で動作するソフトウェ
アの日本語化が完了する。例えば、Microsoft Windows 3.1 日本語
版、などというものが大きな功績を残した。即ち、海外のメーカー
が日本市場を特に意識しないで設計したハードウェアを、ソフトウェ
アで解決することにより、日本人がそのまま言語の問題なく使える
ようになった(ハードウェアの性能向上が大きく関与)。
- こうなると、国内ユーザーは海外発のハードウェアを購買するとい
うオプションが広がる。Dell, Compaq, Gatewayなどという欧米発
のハードウェアが怒涛のように日本にPC市場に乱入する。
現在の携帯電話市場でいうと、iPhone(クローズ系) がこれにあた
り、次に襲ってくるのがAndroid(オープン系)。国内メーカーがよ
うやくAndroid向けのハードウェアを発売し始めたところである。他
方、これらと同等な機能を有する国内独自のスマートフォンもあるが、
長い寿命を持てるとは思えない。ソフトウェアを作る人間が日本人に
限られるからだ。かくして、日本の携帯電話メーカーは、国際的に見
ると非常に小さなシェアしかもてないことになる。
2度あることは3度あるという。日本の長期デフレの要素の一角に、
国内での過度な競争があるのではないだろうか。もう日本人同士の本
土での利便性追求戦争はほどほどにし、最初から海外を市場とした新
製品への投資を軸とすべきではないだろうか。ソニーがウォークマン
を発想した頃、盛田さんの頭に描かれていたのは、セントラルパーク
あたりをジョギングしている米国人であり、さらに広がる世界という
市場であったと思う。北海道と沖縄で何個売れるだろうかいうことは、
まったく視野の外だったであろう。
(オープン系とは、その仕様を公開し、他社でも同様の機能を持った
ハードウェアを開発販売可能。クローズ系はその逆で、例えば
iPhone は Apple社しか製造販売できない)

8/29/2010

Sustainability

シンガポールを除いては、アジアに足を運ぶチャンスがこれまで無かっ
たが、今年、上海へ2度ほど滞在することができた。どちらも1,2
泊の短期であり、万博を見学するほどの余裕は無かったが、初めて行
く外国での体験は、それがどこであれ文句なしに面白い。ここでは、
まずはタクシーに度肝を抜かれた。これまでは、イタリアあたりが僕
のタクシー運転手の、やんちゃ度トップに位置していたが、もはやレ
ベルが違う。船でも車でも乗り物に酔うということは無いが、二日酔
いで乗ったタクシーでは、さすがに顔色が青くなってくるのが自分で
も分かった。
一昔前の東京の渋滞はひどく、あちらこちらでクラクションが鳴って
いたように思う。団地では必ず布団や洗濯物が外に干されていた。上
海の現在は、非常に似たような状況になっているが、このタクシー運
転手のように、少しでも前へ前へという、ある種の力強さは、当時の
日本人以上に大きいのではないか。高成長率を維持し、今年中には日
本を抜いてGDP2位となる中国の街は、さすがに活力があるし、成長
指向というか、なりふり構わず度というか、その辺りはより昔の西洋
人的であり、かつ個の抑制力としての宗教が無いというあたりは、外
から見れば不気味であり、その不気味さは日本人が当時持っていたも
のより大きいだろう。拒否権を持つ安保理常任理事国であるこの国の
発展を祈るとともに、不気味さへの健康的な継続した投資を祈る。
成長が止まったときに、もしくは下降が始まる前に、何をすべきかと
うことをぼんやりと考えることが多くなった。この広大な上海という
街も、数十年後には少なくとも安定期を迎えるという歴史の摂理を避
けることはできないであろう。そしてその頃、日本はどういう国家に
変わっているのだろうか。英国はサッチャーさんという解でもって、
一つの老大国の型を示した。
会社、寿命30年説というのがあるらしいが、中小企業ではもっと短
いだろう。これは現在東京で書いている。当社は来年で10周年とな
る。少し距離をおいて当社の現在のスタンディングとその10年後を
あれこれと考えている。成長が遅鈍であった分、まだまだいけるはず
だ。

8/03/2010

Hi again

なんらのお知らせもなしの長期の中断をお詫びいたします。
頻度はあてにならぬが、本Blogを再開させてもらうことになった。こ
の一年、山に篭ってというか、現実には地下室に潜って、人様にもま
ったく会わず、不義理を続けながら、新しい事業と格闘してきた。新
事業というと攻めのイメージだが、その仕込みの最中は、完全に精神
的守りの毎日となり、めげる。ようやく最初の第一歩、二歩ぐらいを
進めることができたと思う。これから攻めに転じられるかと思うと、
ありがたく、嬉しい。ここ2,3年が楽しみである。
この間にも世間は動く。我が家には昨年夏、2番目のミニが出現し、
先月1歳の誕生日を迎えた。上のミニは典型的トドラーでしばらく大
変なことになっていたが、現在2歳半、食事を一人でできるようにな
り、また言葉を解すようになり、なにかと楽になった。ちなみにミセ
スは同一人物なのでご安心を。
日本にはこの間もしばしば出現している。たまたま参院選の前後に函
館に帰省し、ゆっくりと新聞なんぞを読むことがかなった。選挙日の
前日には、民主党、自民党、一面を使った広告が各紙に掲載されいて
いたが、まあどちらも腰が抜けるようなしろものだった。
管さんは、消費税に触れたことの謝罪と訂正だ。選挙の前日にである。
長年、国のリーダーを目指してきた人たちが、どうしてこうも、”大
事の時”にブレられるのであろうか。リーダーたるものの素養、基本
中の超基本であろう。当社であれば、主任レベルでさえこうしたブレ
はこっぴどく叱られ、減給対象間違いなし。
自民党はまだましだったが、なぜ小泉さんのご子息の写真をいきなり
載せるのであろうか。個人的には小泉さん(お父さん)を大変高く評
価しているが、そのご子息のことは全く知らぬ。国民がそれを知るこ
とができるような若返りを、自民党は現時点では全くしておらん。若
手が亀井さんと郵政問題で一騎打ちできるようなお膳を作ってからに
すべしである。
そして、谷さん(柔道家)が当選した。いかなる理由で日本国国民は、
この人に日本国参議院議員への一票を投ずるのであろうか。世も終わ
り。
色々な新しい党ができあがった。ある新党のWebサイトの貧弱な外交
政策記述をどうかと思い、より施策指針を明記して欲しい旨メールし
てみたところ、”貴重なご意見云々・・・今後ともご指導ご鞭撻云々
・・・”と返ってきた。頭にきて、私のような平民をご指導するのは
あなた方であろうと返信したところなにも返ってこなかった。
日本のどこの党も外務は2の次らしい。円高、高齢化、外に向かわず
してどう施策していくつもりなのであろうか。
僕が、日本という国と多少の精神的距離感を置かざるを得ないのは二
つある。ひとつはこれらのことであり、もうひとつは東京の夏の暑さ
である。後者はなんとか我慢できる。
歳を重ねてさらに愚痴っぽくなってきた。が、またよろしくお願いし
ます。

12/31/2008

A happy new year

弱い意思はタバコや酒がやめられない事に露呈しているが、いやはや、
随分とサボってしまった。新年のレゾリューションのひとつに入れる
べきかもしれない。そう多く読者がいらっしゃるとは思わぬが、誠に
申し訳なく思っている。少なくとも隔週程度には参加せねばならぬな
ア。
このご時勢で商売が大変なことになっているかというと、さほどにあ
らず。創立以来、渋~い商売をしてきたので、急にどうのこうのとい
うことは無い。とはいえ、この流れには逆らえず、2009年が尋常なも
のとはならぬだろうと思っているが、これまでどおり浮沈に踊らされる
事なく、渋くやっていくしかないのだとも思う。
ところで、大晦日の今日をもって僕は社長業をやめることにした。な
んでや、とよく聞かれるが、たくさんの要素があり2年ほど暖めてき
たアイディアでもある。とりあえず一番大きな理由の、”若返り”と
いう単語を使うことにしている。出来る限りの質の良い仕事を組織に
提供し続けようと思っていることには、なんの変化もない。新年から
は、最終責任者ではなくなるが、経営者の一人として、これまでどお
り精一杯の仕事を提供し、同僚のみなとこの荒波を乗り切りたいを思っ
ている。
ということで、プロファイル名、”社長5年生”の変更が必要となっ
たので、別の素敵な名前をつけて欲しいと、元社長8年生から編集長
へお願いしたい。
A Happy New Year.

11/04/2008

Did you like this table?

週末、東京からヒースローに戻ると冬だった。コート無しでは歩けな
くなり、時計が一時間進んで、一気に夜の来るのが早くなった。我家
のミニ同居人は風邪をひいたらしく、鼻水ずうずうたらして歩いてい
るが、昨年のように病院に3泊旅行することだけはなんとか避けたい。
読者の皆さまも風邪にお気をつけ下さい。
東京に飛ぶ前にヒースローで両替したが、なんと150円だという。
また、デビットカードでは、一日にキャッシュをおろせる限度額まで
しか両替できないという。英国に住む日本人が日本に行く際に辛い世
の中になってきた。まあ、1ポンドが200円というのも実態と離れ
ているわけで、物価を考えると、100円ちょいというところであろ
うか。
蕎麦が大好きで、僕の出張中、東京の同僚達は毎日昼食に蕎麦屋へ連
れて行かされ気の毒である。が、おいしい親子丼と小丼の蕎麦のセッ
トが920円とは安いではないか。200円で計算すると5ポンド弱。
150円だと6ポンドちょい。英国でハンバーガーのミールが4ポン
ド程度だろうか。価値観の違いはあろうが、親子丼セットの価値は、
ハンバーガーの2倍はあると僕は思うので、いずれにしても格安とい
う気がする。
毎日飲むことに変わりは無いが、出張中は外で飲むことになる。この
場合、居酒屋が安い。メニューも豊富で、ワインも置いている。とは
いえ、連日の居酒屋は流石に飽きてくる。オフィスから数分のところ
にイタリアンを見つけたので、同僚と3人で入ってみた。地下だが、
内装がなかなか凝っており、席もゆったり。”このお席でよろしかっ
たですか?”、これは決して質問を受けているわけでは無いのだと最
近判ってきたのでよしとした。ペローニは置いてなかったが、まずは
日本のビールを飲みながら、レンコンの薄揚げなど、頼んだ肴がみな
美味しい。ワインリストは値段がなかなか良心的。
ビールが終わり、まずは2千円ちょいのワインを選んだ。すると、先
ほどビールを飲んでいたコップ、これは相当ガラスが分厚い、歯磨き
に使うようなしろものだったが、これが3個テーブルの上に置かれた。
3人一瞬きょとんとし、誰からともなく周りを見廻し始めた。どうや
らこのお店は、歯磨きコップでワインを飲ませるとのだと判り始めた。
仕方がないので暫く飲んでいたが、どうにも気分が出ない。お姉さん
に、ワイングラスを頂けないだろうかと聞いたところ、まさかそんな
答えはするまいなあと思っていたのが、そのまま返ってきた。すなわ
ち、”高いワインをお選びいただいた場合にのみ・・・”。Oi! ここ
のオーナーはこの現実を知っているのだろうか。グラス以外は満点に
近いのになア。

10/05/2008

Bath

ささやかな至福の時、というのは人によって千差万別であろう。人並
みに僕にもいくつかあるが、一つは長風呂で読書というのがある。お
かげで書棚の本は水をかぶって殆どへろへろ、ぼろぼろであるが、読
めさえすれば姿はどうでも良しと思ふている。最近、”逆読書法”と
いう本を読んだ。最終章だけはアゲインストであった。すなわち、本
は大切に扱うこと、そうした親の姿勢を見て子供は本を読むようにな
る、とのことであるが、僕は本をある程度大事にしている親の姿は見
ていたが、子供の頃には一切本は読まず、まともに読み始めたのは単
身上京し社会に出て、人並みに困ったことが発生しはじめてからのこ
とだった。この章だけは僕にとっては一般解とはなりえないが、とて
も面白い本だった。
風呂の入り方というのも人により千差万別であろう。日本から英国に
越してくると、はて、どうしようかと考えてしまうモノの中に、風呂
はまず筆頭の位を占めるのではないだろうか。湯船の深さは浅く、縦
に長く、寝そべるようにして入浴する。洗い場が無い。不衛生なこと
に、厠が隣に鎮座する。しかし入浴せぬわけには参らぬから、各員、
創意工夫することであろう。
開発過程は省くが、僕の風呂を紹介しよう。まずはスーパーに行って、
Dettol Liquid という液体を購買する。いまどきはカラフルなものも
売っておるが、オリジナルの、茶色のものをお勧めする。次に、風呂
用の塩を購買する。家に戻ったら、欧州式湯桶にお湯を貯め、水が8
割ほど溜まったところで入浴用の塩を適量注ぎかき回す。次に、
Dettleをキャップ一杯分を湯桶に注ぐ。すると、あら不思議、茶色の
液体が白濁する。この刹那にて、僕の入浴法は多分、半数の方には嫌
われるであろう。なにしろ、懐かしいクレゾールの臭いがするからであ
る。
こうして準備ができたら、ざぶりと入り、めがねをかけて、本を読む。
手の届く範囲にタオルを置き、曇っためがねを拭う。なるべく体は動
かさぬほうが良い。動くと湯が冷めるやすい。近頃は、いつでもお湯
が出る瞬間湯沸器によるボイラーも多くなったが、まだまだタンク式
のものも多い。この場合、一度湯を貯めると、小一時間待たぬと湯が
でない。なので、じっと湯に浸かりながら、ひたすら読書する。これ
を小一時間も続けていると、耐えられなくなるぐらい湯が冷える。し
かし、その頃にはタンクの湯も熱くなっており、余裕で足し湯が可能
となるものである。こうして長風呂し、足の裏が白くヘロヘロになっ
たころ、読書で目も疲れていることであろう。ここで石鹸なりをつか
って湯船の中で体を洗い、水を抜きながらシャンプーする。全てが終
わる頃には、水位が随分落ちているので、シャワーでほぼ全身の石鹸
を落とすことができる。Dettolの邪道な使い方であろうが、体は消毒
され、なぜか風呂上り後も暖かさが継続する。世の中うまくできてい
る。

10/02/2008

Bailout

三越ロンドン店が閉鎖になるそうだ。日本人旅行者には、なかなか便
利だったし、地下レストランのざる蕎麦が抜群においしかったので、
大変残念に思っている。
9月には大手の金融企業が複数破綻した。米国を中心に、英国やベル
ギー、アイスランド等でも大手の金融企業がばたばたと倒れ、政府や
民間の救済を受けることとなった。価値の無くなった株の保有者には
まことに気の毒なことだが、どこの株主にも免れないリスクであり、
是非もなし。
以前にも書いたことだが、金融投資は、FSA等の政府系機関が監視の
睨みを利かせても、更にリスキーで複雑な金融メニューが日々作り続
けられ、その利用者が増え続けてきたのでだろう。例えばShort
Selling という方法があり、他人様の落ち目を利用して金儲けができ
るという。これは漸く禁止令が出たそうだが、逆に言うとこれまでは
野放しだったのであり、こういうところに早期に制限をかけることは
できないものであろうか。
産業界では、戦後だけでもオイルショックや円高等、数度の危機を切
り抜けてきた。ところが、サブプライムという単語が飛び回りはじめ
てから、1年以内にばたばたと大企業破綻が発生する。これも僕には
分からぬことだが、金融界というのは、本質的に脆いプラットフォー
ムの上で商売をしてきているような感じを受ける。そういう宿命を背
負っているのだろうか。
毎年クリスマスシーズンになると、その年のシティーの外資金融企業
のボーナスがニュースとなるが、目が飛び出るような数字の羅列とな
る。報酬なので、一度個人の懐に収まれば、その先会社が潰れようが
どうしようが知ったことではない。結局、税金を使って救済が行われ
る。その税金を払っているのは、国民と潰れていない企業である。確
かに儲けるときは儲けるのだろうが、その儲けの前提のあたりで、既
にリアリティーを失っているような感を受ける。
比すると、10年前から数々のbailoutや統合を経てきた日系金融企
業が現在持つリアリティーに力強さを感じる。外資金融に比べて利益
率の低さが指摘されるが、本来どのあたりが、今どきの言葉でいえば
”sustainable"な、適正な利益率なのか、リビューの必要を感ずべき
時なのではないか。