10/26/2010

Deflation

日本の携帯電話の進化・発達を見ていると、実に昔のパソコンのそれ
と一致するところがあると常々思うていたが。こたびは、これをまと
めてみよう。
以下は、70年、80年代に見られたPC・パソコン市場の遷移だが、
- 米国・欧州でその普及がまず始まる。
- 国際的なdefact が2、3出来上がる。乱暴に言ってしまえば、IBM
PC系(オープン系)と、今をときめくAppleの Mac 系(クローズ系)。
- 国内では、日本語という面倒な課題がつきまとうが、海外の
manufacture は日本というまだ小さな市場はとりあえず無視。国内
メーカーがこれに飛びつき、国内向けに独自路線のハードウェアや
ソフトウェアを開発し、国内で大きく普及し高利益をあげる。東京
で僕がPCを仕事で使うようになったころは、PC9801 などで代表
されるNECハードウェアの独壇場であった。

- 無論、こうしたハードウェアは、欧米で売れる要素をあまりにも持っ
ていない。こうして、国内のパソコン市場は世界的に見ると今どき
でいうとガラパゴス状態となる。
- そうこうしているうちに、国際的な defact 機で動作するソフトウェ
アの日本語化が完了する。例えば、Microsoft Windows 3.1 日本語
版、などというものが大きな功績を残した。即ち、海外のメーカー
が日本市場を特に意識しないで設計したハードウェアを、ソフトウェ
アで解決することにより、日本人がそのまま言語の問題なく使える
ようになった(ハードウェアの性能向上が大きく関与)。
- こうなると、国内ユーザーは海外発のハードウェアを購買するとい
うオプションが広がる。Dell, Compaq, Gatewayなどという欧米発
のハードウェアが怒涛のように日本にPC市場に乱入する。
現在の携帯電話市場でいうと、iPhone(クローズ系) がこれにあた
り、次に襲ってくるのがAndroid(オープン系)。国内メーカーがよ
うやくAndroid向けのハードウェアを発売し始めたところである。他
方、これらと同等な機能を有する国内独自のスマートフォンもあるが、
長い寿命を持てるとは思えない。ソフトウェアを作る人間が日本人に
限られるからだ。かくして、日本の携帯電話メーカーは、国際的に見
ると非常に小さなシェアしかもてないことになる。
2度あることは3度あるという。日本の長期デフレの要素の一角に、
国内での過度な競争があるのではないだろうか。もう日本人同士の本
土での利便性追求戦争はほどほどにし、最初から海外を市場とした新
製品への投資を軸とすべきではないだろうか。ソニーがウォークマン
を発想した頃、盛田さんの頭に描かれていたのは、セントラルパーク
あたりをジョギングしている米国人であり、さらに広がる世界という
市場であったと思う。北海道と沖縄で何個売れるだろうかいうことは、
まったく視野の外だったであろう。
(オープン系とは、その仕様を公開し、他社でも同様の機能を持った
ハードウェアを開発販売可能。クローズ系はその逆で、例えば
iPhone は Apple社しか製造販売できない)

8/29/2010

Sustainability

シンガポールを除いては、アジアに足を運ぶチャンスがこれまで無かっ
たが、今年、上海へ2度ほど滞在することができた。どちらも1,2
泊の短期であり、万博を見学するほどの余裕は無かったが、初めて行
く外国での体験は、それがどこであれ文句なしに面白い。ここでは、
まずはタクシーに度肝を抜かれた。これまでは、イタリアあたりが僕
のタクシー運転手の、やんちゃ度トップに位置していたが、もはやレ
ベルが違う。船でも車でも乗り物に酔うということは無いが、二日酔
いで乗ったタクシーでは、さすがに顔色が青くなってくるのが自分で
も分かった。
一昔前の東京の渋滞はひどく、あちらこちらでクラクションが鳴って
いたように思う。団地では必ず布団や洗濯物が外に干されていた。上
海の現在は、非常に似たような状況になっているが、このタクシー運
転手のように、少しでも前へ前へという、ある種の力強さは、当時の
日本人以上に大きいのではないか。高成長率を維持し、今年中には日
本を抜いてGDP2位となる中国の街は、さすがに活力があるし、成長
指向というか、なりふり構わず度というか、その辺りはより昔の西洋
人的であり、かつ個の抑制力としての宗教が無いというあたりは、外
から見れば不気味であり、その不気味さは日本人が当時持っていたも
のより大きいだろう。拒否権を持つ安保理常任理事国であるこの国の
発展を祈るとともに、不気味さへの健康的な継続した投資を祈る。
成長が止まったときに、もしくは下降が始まる前に、何をすべきかと
うことをぼんやりと考えることが多くなった。この広大な上海という
街も、数十年後には少なくとも安定期を迎えるという歴史の摂理を避
けることはできないであろう。そしてその頃、日本はどういう国家に
変わっているのだろうか。英国はサッチャーさんという解でもって、
一つの老大国の型を示した。
会社、寿命30年説というのがあるらしいが、中小企業ではもっと短
いだろう。これは現在東京で書いている。当社は来年で10周年とな
る。少し距離をおいて当社の現在のスタンディングとその10年後を
あれこれと考えている。成長が遅鈍であった分、まだまだいけるはず
だ。

8/03/2010

Hi again

なんらのお知らせもなしの長期の中断をお詫びいたします。
頻度はあてにならぬが、本Blogを再開させてもらうことになった。こ
の一年、山に篭ってというか、現実には地下室に潜って、人様にもま
ったく会わず、不義理を続けながら、新しい事業と格闘してきた。新
事業というと攻めのイメージだが、その仕込みの最中は、完全に精神
的守りの毎日となり、めげる。ようやく最初の第一歩、二歩ぐらいを
進めることができたと思う。これから攻めに転じられるかと思うと、
ありがたく、嬉しい。ここ2,3年が楽しみである。
この間にも世間は動く。我が家には昨年夏、2番目のミニが出現し、
先月1歳の誕生日を迎えた。上のミニは典型的トドラーでしばらく大
変なことになっていたが、現在2歳半、食事を一人でできるようにな
り、また言葉を解すようになり、なにかと楽になった。ちなみにミセ
スは同一人物なのでご安心を。
日本にはこの間もしばしば出現している。たまたま参院選の前後に函
館に帰省し、ゆっくりと新聞なんぞを読むことがかなった。選挙日の
前日には、民主党、自民党、一面を使った広告が各紙に掲載されいて
いたが、まあどちらも腰が抜けるようなしろものだった。
管さんは、消費税に触れたことの謝罪と訂正だ。選挙の前日にである。
長年、国のリーダーを目指してきた人たちが、どうしてこうも、”大
事の時”にブレられるのであろうか。リーダーたるものの素養、基本
中の超基本であろう。当社であれば、主任レベルでさえこうしたブレ
はこっぴどく叱られ、減給対象間違いなし。
自民党はまだましだったが、なぜ小泉さんのご子息の写真をいきなり
載せるのであろうか。個人的には小泉さん(お父さん)を大変高く評
価しているが、そのご子息のことは全く知らぬ。国民がそれを知るこ
とができるような若返りを、自民党は現時点では全くしておらん。若
手が亀井さんと郵政問題で一騎打ちできるようなお膳を作ってからに
すべしである。
そして、谷さん(柔道家)が当選した。いかなる理由で日本国国民は、
この人に日本国参議院議員への一票を投ずるのであろうか。世も終わ
り。
色々な新しい党ができあがった。ある新党のWebサイトの貧弱な外交
政策記述をどうかと思い、より施策指針を明記して欲しい旨メールし
てみたところ、”貴重なご意見云々・・・今後ともご指導ご鞭撻云々
・・・”と返ってきた。頭にきて、私のような平民をご指導するのは
あなた方であろうと返信したところなにも返ってこなかった。
日本のどこの党も外務は2の次らしい。円高、高齢化、外に向かわず
してどう施策していくつもりなのであろうか。
僕が、日本という国と多少の精神的距離感を置かざるを得ないのは二
つある。ひとつはこれらのことであり、もうひとつは東京の夏の暑さ
である。後者はなんとか我慢できる。
歳を重ねてさらに愚痴っぽくなってきた。が、またよろしくお願いし
ます。

12/31/2008

A happy new year

弱い意思はタバコや酒がやめられない事に露呈しているが、いやはや、
随分とサボってしまった。新年のレゾリューションのひとつに入れる
べきかもしれない。そう多く読者がいらっしゃるとは思わぬが、誠に
申し訳なく思っている。少なくとも隔週程度には参加せねばならぬな
ア。
このご時勢で商売が大変なことになっているかというと、さほどにあ
らず。創立以来、渋~い商売をしてきたので、急にどうのこうのとい
うことは無い。とはいえ、この流れには逆らえず、2009年が尋常なも
のとはならぬだろうと思っているが、これまでどおり浮沈に踊らされる
事なく、渋くやっていくしかないのだとも思う。
ところで、大晦日の今日をもって僕は社長業をやめることにした。な
んでや、とよく聞かれるが、たくさんの要素があり2年ほど暖めてき
たアイディアでもある。とりあえず一番大きな理由の、”若返り”と
いう単語を使うことにしている。出来る限りの質の良い仕事を組織に
提供し続けようと思っていることには、なんの変化もない。新年から
は、最終責任者ではなくなるが、経営者の一人として、これまでどお
り精一杯の仕事を提供し、同僚のみなとこの荒波を乗り切りたいを思っ
ている。
ということで、プロファイル名、”社長5年生”の変更が必要となっ
たので、別の素敵な名前をつけて欲しいと、元社長8年生から編集長
へお願いしたい。
A Happy New Year.

11/04/2008

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週末、東京からヒースローに戻ると冬だった。コート無しでは歩けな
くなり、時計が一時間進んで、一気に夜の来るのが早くなった。我家
のミニ同居人は風邪をひいたらしく、鼻水ずうずうたらして歩いてい
るが、昨年のように病院に3泊旅行することだけはなんとか避けたい。
読者の皆さまも風邪にお気をつけ下さい。
東京に飛ぶ前にヒースローで両替したが、なんと150円だという。
また、デビットカードでは、一日にキャッシュをおろせる限度額まで
しか両替できないという。英国に住む日本人が日本に行く際に辛い世
の中になってきた。まあ、1ポンドが200円というのも実態と離れ
ているわけで、物価を考えると、100円ちょいというところであろ
うか。
蕎麦が大好きで、僕の出張中、東京の同僚達は毎日昼食に蕎麦屋へ連
れて行かされ気の毒である。が、おいしい親子丼と小丼の蕎麦のセッ
トが920円とは安いではないか。200円で計算すると5ポンド弱。
150円だと6ポンドちょい。英国でハンバーガーのミールが4ポン
ド程度だろうか。価値観の違いはあろうが、親子丼セットの価値は、
ハンバーガーの2倍はあると僕は思うので、いずれにしても格安とい
う気がする。
毎日飲むことに変わりは無いが、出張中は外で飲むことになる。この
場合、居酒屋が安い。メニューも豊富で、ワインも置いている。とは
いえ、連日の居酒屋は流石に飽きてくる。オフィスから数分のところ
にイタリアンを見つけたので、同僚と3人で入ってみた。地下だが、
内装がなかなか凝っており、席もゆったり。”このお席でよろしかっ
たですか?”、これは決して質問を受けているわけでは無いのだと最
近判ってきたのでよしとした。ペローニは置いてなかったが、まずは
日本のビールを飲みながら、レンコンの薄揚げなど、頼んだ肴がみな
美味しい。ワインリストは値段がなかなか良心的。
ビールが終わり、まずは2千円ちょいのワインを選んだ。すると、先
ほどビールを飲んでいたコップ、これは相当ガラスが分厚い、歯磨き
に使うようなしろものだったが、これが3個テーブルの上に置かれた。
3人一瞬きょとんとし、誰からともなく周りを見廻し始めた。どうや
らこのお店は、歯磨きコップでワインを飲ませるとのだと判り始めた。
仕方がないので暫く飲んでいたが、どうにも気分が出ない。お姉さん
に、ワイングラスを頂けないだろうかと聞いたところ、まさかそんな
答えはするまいなあと思っていたのが、そのまま返ってきた。すなわ
ち、”高いワインをお選びいただいた場合にのみ・・・”。Oi! ここ
のオーナーはこの現実を知っているのだろうか。グラス以外は満点に
近いのになア。

10/05/2008

Bath

ささやかな至福の時、というのは人によって千差万別であろう。人並
みに僕にもいくつかあるが、一つは長風呂で読書というのがある。お
かげで書棚の本は水をかぶって殆どへろへろ、ぼろぼろであるが、読
めさえすれば姿はどうでも良しと思ふている。最近、”逆読書法”と
いう本を読んだ。最終章だけはアゲインストであった。すなわち、本
は大切に扱うこと、そうした親の姿勢を見て子供は本を読むようにな
る、とのことであるが、僕は本をある程度大事にしている親の姿は見
ていたが、子供の頃には一切本は読まず、まともに読み始めたのは単
身上京し社会に出て、人並みに困ったことが発生しはじめてからのこ
とだった。この章だけは僕にとっては一般解とはなりえないが、とて
も面白い本だった。
風呂の入り方というのも人により千差万別であろう。日本から英国に
越してくると、はて、どうしようかと考えてしまうモノの中に、風呂
はまず筆頭の位を占めるのではないだろうか。湯船の深さは浅く、縦
に長く、寝そべるようにして入浴する。洗い場が無い。不衛生なこと
に、厠が隣に鎮座する。しかし入浴せぬわけには参らぬから、各員、
創意工夫することであろう。
開発過程は省くが、僕の風呂を紹介しよう。まずはスーパーに行って、
Dettol Liquid という液体を購買する。いまどきはカラフルなものも
売っておるが、オリジナルの、茶色のものをお勧めする。次に、風呂
用の塩を購買する。家に戻ったら、欧州式湯桶にお湯を貯め、水が8
割ほど溜まったところで入浴用の塩を適量注ぎかき回す。次に、
Dettleをキャップ一杯分を湯桶に注ぐ。すると、あら不思議、茶色の
液体が白濁する。この刹那にて、僕の入浴法は多分、半数の方には嫌
われるであろう。なにしろ、懐かしいクレゾールの臭いがするからであ
る。
こうして準備ができたら、ざぶりと入り、めがねをかけて、本を読む。
手の届く範囲にタオルを置き、曇っためがねを拭う。なるべく体は動
かさぬほうが良い。動くと湯が冷めるやすい。近頃は、いつでもお湯
が出る瞬間湯沸器によるボイラーも多くなったが、まだまだタンク式
のものも多い。この場合、一度湯を貯めると、小一時間待たぬと湯が
でない。なので、じっと湯に浸かりながら、ひたすら読書する。これ
を小一時間も続けていると、耐えられなくなるぐらい湯が冷える。し
かし、その頃にはタンクの湯も熱くなっており、余裕で足し湯が可能
となるものである。こうして長風呂し、足の裏が白くヘロヘロになっ
たころ、読書で目も疲れていることであろう。ここで石鹸なりをつか
って湯船の中で体を洗い、水を抜きながらシャンプーする。全てが終
わる頃には、水位が随分落ちているので、シャワーでほぼ全身の石鹸
を落とすことができる。Dettolの邪道な使い方であろうが、体は消毒
され、なぜか風呂上り後も暖かさが継続する。世の中うまくできてい
る。

10/02/2008

Bailout

三越ロンドン店が閉鎖になるそうだ。日本人旅行者には、なかなか便
利だったし、地下レストランのざる蕎麦が抜群においしかったので、
大変残念に思っている。
9月には大手の金融企業が複数破綻した。米国を中心に、英国やベル
ギー、アイスランド等でも大手の金融企業がばたばたと倒れ、政府や
民間の救済を受けることとなった。価値の無くなった株の保有者には
まことに気の毒なことだが、どこの株主にも免れないリスクであり、
是非もなし。
以前にも書いたことだが、金融投資は、FSA等の政府系機関が監視の
睨みを利かせても、更にリスキーで複雑な金融メニューが日々作り続
けられ、その利用者が増え続けてきたのでだろう。例えばShort
Selling という方法があり、他人様の落ち目を利用して金儲けができ
るという。これは漸く禁止令が出たそうだが、逆に言うとこれまでは
野放しだったのであり、こういうところに早期に制限をかけることは
できないものであろうか。
産業界では、戦後だけでもオイルショックや円高等、数度の危機を切
り抜けてきた。ところが、サブプライムという単語が飛び回りはじめ
てから、1年以内にばたばたと大企業破綻が発生する。これも僕には
分からぬことだが、金融界というのは、本質的に脆いプラットフォー
ムの上で商売をしてきているような感じを受ける。そういう宿命を背
負っているのだろうか。
毎年クリスマスシーズンになると、その年のシティーの外資金融企業
のボーナスがニュースとなるが、目が飛び出るような数字の羅列とな
る。報酬なので、一度個人の懐に収まれば、その先会社が潰れようが
どうしようが知ったことではない。結局、税金を使って救済が行われ
る。その税金を払っているのは、国民と潰れていない企業である。確
かに儲けるときは儲けるのだろうが、その儲けの前提のあたりで、既
にリアリティーを失っているような感を受ける。
比すると、10年前から数々のbailoutや統合を経てきた日系金融企
業が現在持つリアリティーに力強さを感じる。外資金融に比べて利益
率の低さが指摘されるが、本来どのあたりが、今どきの言葉でいえば
”sustainable"な、適正な利益率なのか、リビューの必要を感ずべき
時なのではないか。

9/30/2008

Border Agency

以前本ブログで、外国人労働者のUK受け入れ審査に関して多少文句
を書いた。即ち、労働者本人だけではなく、雇用する企業側を審査し、
合格した企業にはそれなりの便宜を、というものであった。
実にその監査を今週受けた。UKでは今年11月から、 Work Permitと
いう長年続いてきた外国人労働許可のしくみが無くなり、代わりに
Point Base System という新しいシステムが登場する。このシステム
では、雇用主側の企業をより厳しく審査することとなった。企業は申
請書と各種証明を提出し、書類審査を経て、実際に審査官の訪問をう
ける。担当は UK Border Agency という、なかなか、いかつい名前の
政府機関だ。審査の結果は、A、B、失格という3つのクラスに分け
られ、Aは花丸、Bは要改善、失格はバツ。Aか、少なくともBを取
らねば、 11月からはEU圏以外からの人材を雇用することができなく
なる。日系企業顧客からの売上が殆どを占める当社にとって、良質な
日本人技術者の確保は生命線である。早速、手続きを進めてみた。
こうした審査には妙に気合が入る。コンサルを雇うという手もあるが、
一度は全て自力でやってみないと、その後、後進にやって見せること
が出来ない、などという大層なものではなく、どうも単に自分でやっ
てみたいという欲求が強いらしい。近頃は引退したが、従来のWork
Permitも最初の数年間は自身で雇用広告を出して、申請し、許可書を
貰ってきた。今度も社員の皆さんの力を借りながら自分で準備した。
審査官は帰り際に小声で当社のHR(人事)システムを褒めてくれた。
最終結果は数週間後にならないと分からぬので、ぬか喜びは控えよう。
合格した企業に便宜、とまでは行かないが、お墨付きが付くというこ
とで、この新しい制度は歓迎する。腕に自慢のIT技術者の皆さん、
当社の仲間達がお待ちしています。こんな宣伝していいのかしらん。
最近、社員数が30名を超えた。ひとつの目標としてきたことなので、
多少の喜びは隠せない。同時に、このサイズはひとつの壁であること
を理解しているつもりである。壁を越えるには知恵が必要だ。これも
我ら自力でやるしかない。

9/11/2008

The Exorcist

映画をボーっと見るのは好きだ。最新のものはまず見ない。DVDにな
って随分経ってから手を出す。フラガールズは最近見て泣いた。酒席
でたまたま映画の話になり、言いたい俳優さんの名前を思い出せなく
て胸が苦しく、その他のことは考えたくなく話題から一人離れてワイ
ンをちびちび考え込み、急に思い出して顔を明るくし酒席を一瞬沈黙
に陥れるようなことが、年に一度位あるかもしれない。
オカルト映画も好きなほうであろう。ただし映像の汚くないやつが良
い。一番好きなのは名作エクソシストで、今でも年に2,3度は見る。
これは汚いシーンも出てくるが、イントロが素晴らしく、ストーリー
はシンプルながら十分引き込むし、エンディングの余韻も素晴らしい。
35年も前の映画なので若い人は知らぬだろうが、単なる怖い映画で
はないのでお勧め。そういえば、数ヶ月前、瀕死のアリタリア航空
(イタリアのフラグキャリア)のCEOが、組合との交渉が決裂となり、
「この会社を救えるのはエクソシストしかいない」と捨て台詞を残し
て辞任した。日本のフラグキャリアも経営が大変そうだが、「イタコ
しかいない」などとならぬよう頑張って欲しい。
数年前にリングという映画が流行った。僕は米国版の映画を最初に見
たが、これは面白かった。ついでに小説を読んだら、これも面白かっ
たが、気をよくして2作目3作目と読んだら腹が立った。その後、日
本版の映画を見たら、こちらはまあまあだが、主演の松嶋さんは、ち
いとハマッてなかったかも。
最近、物に触れることなしに、気合でもって動かしてみようと思い始
めた。ゴーストという映画があったが、成仏できない仏が練習して空
き缶を蹴れる様になるというあれだ。テーブルの上のアップルとか、
床の上のスピーカーとか、勿論、動かなかった。練習を続けた。そし
て3晩目に突然動いた。何度か失敗するが動く。こうして今では、水
月に力を貯めてエイッ、確実に10センチ程動かせるようになった。
これは大変気持ちがよく楽しい。
無論、夢の中の話である。なぜ最近になって、このような無駄な努力
を夢の中で開始したものか、本人にも一向に分からぬ。そろそろヤキ
が回ってきたということか。読者の皆様で、このような訳の分からぬ
夢を見る方がいらしたら、是非ご一報頂き枕を高くして眠りたいと思
う。

9/06/2008

Humid

前々回の東京出張時に一人の社員が本社を去って行った。前回には、
また別の社員が一人去り、秋葉原では悲惨な殺人事件が起き、内閣は
改造となった。本社では今度の僕の出張時には何事が起こるかと噂し
ていたそうだ。そんなことあるはずが無いだろう、と笑い飛ばしてい
たら、福田内閣がいきなり蒸発してしまった。多少変な気持ちになっ
た。
都内の電車に乗っていると、否応なしに週間XX等の雑誌の派手な宣伝
が、福田総理がどうだ星野ジャパンがこうだと、たくさん目に付く。
僕は星野ジャパンの4位を予想していたので、残念という程ではなかっ
た。TV番組によく出てくる星野さんを何度か見ていたら、メダルは逃
すやろな、と直感した。そのようなことはミニ同居人にさえ伝えてい
なかったので誰も信じてくれないだろうが、この場を借りてとりあえ
ず自慢しておく。しかし、福田さんの蒸発は全く予想できなかった。
雑誌の宣伝は、おぼっちゃまは駄目だとか二世だから無責任だとか書
いている。この蒸発に肩入れする意思は毛頭持たないが、福田さんの
視点からすれば、これだけ支持率が低迷し、リーダーシップ欠如と馬
鹿にされ、折角辞めてやったのに今度は無責任かい、と言いたくなる
かもしれない。いずれにせよ、政治のことは全くわからんが、与党も
野党も、もう少々リアリティを持って仕事をすべきではないかしらん。
東京は9月に入ってもジメジメと不快な気候が続いている。20年前
は真夏でもタイしてジャケット着ていた覚えがあるから、加齢による
弱体化なのか、欧州に長く居すぎた為か、東京の気温が上昇し続けて
きたのか知らぬが、クールビズのお陰でなんとか持ちこたえている。
とは言え、やはりタイが無いと、どうも収まりが悪い。というのは、
タイを締めるべくデザインされているシャツしか持たぬので、どうも
ダサい。僕はおしゃれからは程遠いオヤジだが、これだけはどうにも
しっくりこない。初めてシンガポールに出張した時は意地でタイとジャ
ケットを通した。3日目に頭がふらふらしていたので、これは断念せ
ざるを得なかったが。カラッと乾燥した欧州の空気がそろそろ欲しく
なってきたが、来週早々帰国。