8/03/2014

Long-sightedness

ロンドン郊外では星がキレイに見える。良いお天気の夜に、庭でタバコ
をつかいながら、あらよっと空を見る。なぜだかわからぬが、とにかく
宇宙とか時間というは、ありがたいなあ、という気持ちになる。

肉眼で見る星は、コンペイトウのような、五辺一筆書きのようなカタチ
であり、従って本来の5倍ほどもある大きさに見える。無論、お星様が
化けたわけではなく、僕の視覚の問題である。めがねをかけると、本来
の一点で輝く星となるのだから、視覚神経自体は、まだなんとか運動し
ているのであろうが、目のレンズなのか筋肉なのか知らぬが、神経に到
達する以前のパーツが、歳相応またはそれ以上に老化している。

若い頃には、調子の良い日に視力検査を行うと、半分ぐらいの確立で
2.0 のやつが、左なのか上なのかが判別できた。めがねをかけた友人や
周りの人をみながら、めがねが必要な状況を自分で体験してみたいなど
と思ったこともあったが、神はその声をきいてくれたのか、30代後半
で、遠視(老眼というが分かりやすい)になった。

当時、ギネスのパイントグラスと文庫本を持ち込み、1時間強ノンビリ
と入浴・読書するというのが至福のひとつだった。ギネスはいくらでも
飲めたが、本の文字がかすみはじめてきたな、と思ったら、その進行は
すさまじく、数ヵ月後には眼鏡屋のお世話になった。初めてかける眼鏡
は、紛失のよき対象である。その後、さまざまなPDCAを重ね、今は眼鏡
を3、4セット、分離して保管するというのが一番ワークしている。紛
失頻度のあたりはすでに安定しているが、老眼進行のスピードの速いこ
とには驚く。実齢は50代前半だが、すでに60台のものであるらしい。
原因は察している。毎日少なくとも12時間はコンピューターの画面、
キーボードと共に暮らしている。減らすわけにもまいらず、是非もなし。