2/23/2008

Work Permit

Work Permit(外国人労働許可)のシカケが変わるという。外国人(
日本人)への交付が難しくなると、当社は困る。すでに当社のニュー
ヨーク店はこのシンプルな’困る’と何年も格闘しているが、今でも
困っている。これがUKに来ると、とても困る。
難しくする理由は明白であろう。EUの描いた労働力自由化の理想像が
、実際には様々な問題を生み出した。これを調整・整理する為である
。やむを得ないだろうなと僕も同意する。
そして同意できないこともある。新しいWPのシカケが、相変わらずUK
に入国したい’個人’の資質や英語力等を審査の対象の大部分として
いるシカケである。その個人を雇う"企業"の資質や国への貢献度は殆ど
対象になっていない。どれだけUKの経済に貢献しているのか、大いに
審査の対象にすべきだと思う。
こういうあたりは昔のイギリス人達は大変賢かった。日本人も明治時
代には良い国際感覚を持っていた。はてはて、見物させていただこう。

Collision

Rokurakuというシカケを自宅にしかけた。日本のTV番組をインターネ
ット経由で予約、ダウンロードし、ロンドンで見ることがかなう。1
時間の番組が要するダウンロード時間は、約倍から3倍程度。世は実
に便利であり、そういう意味での便は毎日毎日進化している。
Rokurakuに恩恵を全面的に受けている同居人に付合って日本のニュー
スを眺めていたら、イージス艦と漁船が衝突したという報道があった。
僕がびっくりしたのは衝突ではない。翌日の日経の1面にこの記事が
とりあげられ、さらにそのコラムが海上自衛隊の側のみを誹謗してい
たことである。更に調べると、いくつかの他紙でも一面扱いであった。
福田総理に報告がいくまで2時間かかったことを非難するコラムも
あったようだ。
遭難した親子は実に気の毒である。しかし、僕には日経の1面に載る
ほどの事件とはとても思えないし、海上自衛隊が一方的に非難される
事故でもないだろうと思う。イージス艦は7千トン、コンパクト
ではあるが、実のある装備を備えた対空(主に)防衛艦である。沈没
した漁船は7トンであったらしい。
300人の乗組員を抱える7千トンのイージス艦が、いかようにして
7トンの漁船を衝突前に認識して回避できなかったに各紙の論点が集
中している。リスク回避制御が機能しなかったか、リスク回避計画の
どこかに問題があったのであろう。これは海上自衛隊が改善しなけら
ばならない。
しかし僕にもっと不可解なのは、7トンという小さな漁船が、いかよ
うにして、その1000倍の船体を持つイージス艦を少なくも10分間
は感ぜずに、まっしぐらに走って行き、かつ左通行を無視して、自己
を真っ二つに割るまで進んだことである。
誤解を招かないように再び言うが、遭難した親子の安否は分かってい
ないが、実に気の毒である。しかし、この事故で仮にイージス艦が核
をもっていたとしても、衝突相手は7トンの漁船であり、総理に3分以
内に届け出ることにどれだけ実があるのか、僕には分からない。
ワンダーランド日本のtyipicalなinstanceと思ったが、実は僕がワン
ダー日本人になってしまったということか。